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~若手企画による若手の交流を目指した合宿~

第3回 修飾シグナル病・若手ワークショップ開催報告
~若手企画による若手の交流を目指した合宿~

領域代表:井上純一郎

平成26年9月30日(火)~10月2日(木)湯河原温泉にある「ホテルあかね」において第3回 修飾シグナル病・若手ワークショップを開催しました。実は2年前にも同じ場所で第1回ワークショップを開催したのですが、大変盛会だったことに加え、レクリエーションとしてフットサルをする場所が近くにあるということで私がこの場所を希望したため、“Back to湯河原”ということになりました。今回も私は資金提供という立場でしか役目を果たしておらず、実際に企画、運営は計画班の若手研究者である以下の7名(敬称略)にお願いしました。

委員長: 斉藤愛記(山岡班)
委員: 田口祐(井上班)、久保田裕二(武川班)、後藤栄治(徳永班)、
三井伸二(高橋班)、石井亮平(石谷班)、大島大輔(市川班)

若手発表は28名すべて口頭12分間+質疑応答3分で進行しました。従来通り総括班のシニア研究者は基本的に質問せず、若手にすべて任せるという方針です。予想通り活発な意見交換が展開され、質疑応答の時間が足りない状況が続きました。発表も毎回そうですが良く練られていて明解であり、本領域若手のレベルの高さを確信した次第です。

 若手の発表に加えてテクニカルセミナーをお二人の先生にお願いしました。お一人は公募班員の愛媛大学プロテオサイエンスセンター無細胞生命科学部門澤崎研究室の高橋宏隆先生に「コムギ無細胞タンパク質アレイ技術を用いたユビキチン化シグナル伝達経路の網羅的探索法の開発」という演題でユビキチン制御に関わる重要なタンパク質のスクリーニングについてお話しいただきました。また、計画班員の東大医科研疾患プロテオミクスラボラトリーの尾山大明先生には「高精度定量プロテオミクスによる細胞内シグナル動態解析」という演題でシグナル伝達研究における最先端の質量分析技術について実例を交えて解説していただきました。さらに、セミナー形式ではありませんが個別相談という形で計画班員の東大医科研腫瘍数理分野の市川一寿先生に「数理モデル・シミュレーションのA2Z相談会」を開催していただきました。異分野中の異分野である数理科学については、全体に向かって話すセミナーより個別の会話が効果的であるという市川先生のアイデアからこの形式をとりました。わからないところをゆっくりと理解しながら相談できるので大変好評でした。

 そして、そして、特別公演はがん研究会がん化学療法センター所長の吉田光昭先生で、演題は「特別公演と言う名の一人語り」です。一人の研究者が如何にヒト白血病ウイルスに魅了され、その研究に没頭して行ったのかを熱弁いただきました。実際に弟子であり当時現場にいた人間として、吉田先生の執念とも言える研究者魂を参加した若い方々に感じていただければとても嬉しいです。

 3日間を通して若手研究者の発表はすべて素晴らしく、甲乙つけ難いものでしたが、さらに若手をencourageする意味で、最後に全員で投票を行い、5名(敬称略)に以下の通り賞状と盾が授与されました。

最優秀講演賞: 上松 篤史(澤崎班)
優秀講演賞: 青木 一洋(青木班)、梶原 健太郎(岡田班) 
最優秀討論賞: 久保田浩行(久保田班)
優秀討論賞: 青木 一洋(青木班)

領域代表である私は今回もまた懲りずに夜遅くまで語りあい、2日目のフットサルでは2年前と同様に捻挫してしまいました。ただ今回は(私の捻挫を予想したと思われる)救護班の迅速な治療により前回ほど深刻ではなかったので助かりました。とにかく充実した3日間であり、若手育成という観点では、またまた大成功であったと自負しています。最後に、お忙しいなか特別講演をしていただいた吉田光昭先生、参加された若手研究者の方々にすばらしい若手合宿にしていただいたことを感謝いたします。また企画委員の方々には、総括班を代表して深謝いたします。若手の皆さん、将来の発展を祈っています。


写真1 初めに7名の企画委員の紹介です。


写真2 熱演のプレゼンテーション


写真3 白熱する質疑応答


写真4 高橋宏隆先生によるテクニカルセミナー


写真5 尾山大明先生によるテクニカルセミナー


写真6 吉田光昭先生による熱い特別講演


写真7 レクリエーション-フットサル組記念写真。皆さん、かなりハイレベルです。


写真8 レクリエーション-足湯組記念写真。私もフットサルの後に行きたかったです。


写真9 各賞に授与された盾です。


写真10 最優秀講演賞の上松篤史君

写真11 最後に旅館の前で記念撮影。お疲れ様です。