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タンパク質の翻訳後修飾は、細胞内シグナル伝達の時空間制御に重要であり、その破綻が疾患発症にも深く関与する。これまでにリン酸化に加えて、ユビキチン化、グリコシル化、アセチル化など、多彩な修飾が見出されているが、その制御機構には不明な点が多く、また未発見の修飾も存在すると予想される。シグナル伝達を、翻訳後修飾に基づく動的反応として捉え、その本質を理解するには、近年発展の著しいタンパク質解析技術や数理学的アプローチを含めた学際的視点の導入が必須である。本領域では、分子細胞生物学、医科学、構造生物学、数理科学及びプロテオミクス研究者の有機的連携により、翻訳後修飾を基盤としたシグナル伝達の制御機構、及びその異常と疾患発症との関連を解明する。
このため、下記の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。なお、研究分担者を置くことはできない。
公募研究の採択目安件数は、単年度当たり(1年間)の応募額500万円を上限とする実験的研究を10件程度、300万円を上限とする実験的研究を6件程度、200万円を上限とする数理・シミュレーション研究を6件程度予定している。
計画研究ではNF-κB、MAPK、Akt経路を中心に研究を進めるが、公募研究ではこれらに限らず、多様なシグナル伝達経路とその制御に関わる翻訳後修飾研究を対象とする。また、翻訳後修飾の時空間動態を捉えるプロテオミクス解析や分子イメージング法など、新たな基盤技術開発を試みる提案も歓迎する。
なお、研究内容の詳細については、こちらを参照すること。
(研究項目)
A01 分子細胞生物学及び医科学を基盤とするシグナル研究
A02 構造生物学を基盤とするシグナル研究
A03 数理科学を基盤とするシグナル研究